白木とは|木材の特徴や種類、取り扱い注意点、表面保護の方法を︎︎解説

白木とは|木材の特徴や種類、取り扱い注意点、表面保護の方法を︎︎解説

明るい色味とナチュラルな木肌の質感が魅力的な「白木」の木材について、その特徴や種類、用途、取り扱いの注意点を解説します。

メンテナンスや表面保護されたおすすめ内装材、樹種も紹介しますので、ウッドインテリアの材料をご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。

このコラムのポイント
● 白木とは、原木を製材して表面加工していない木材を指します。

● 白木を採用する場合は、デメリット・注意点やお手入れ方法などを事前にチェックしておきましょう。

● 恩加島木材は、国内外から産地にこだわった良質な突板を仕入れ、高品質で多彩な突板製品を製造販売しています。


白木とは|特徴・種類・用途や無垢材との違い

白木とは|特徴・種類・用途や無垢材との違い

白木とは、原木を乾燥させて樹皮を剥がした後に製材したままの木材を指し、塗装などの表面加工は施されていません。

そのため、木目・色調・質感はまさに天然木そのものです。

似た特性を持つのが無垢材ですが、こちらは表面塗装されていたり防腐・防虫処理してあるものも含みます。

マットなクリア塗装を施した無垢材を「白木調」と呼ぶ場合もあります。

【用途】和室の造作部材(柱・見せ梁・鴨居・敷居・長押(なげし)・窓枠など)
内装仕上げ材(天井材・壁材など)
木質製品の材料(位牌、箱など)
【種類】国産材:杉(スギ)・桧(ヒノキ)・桐(キリ)・シナなど
輸入材:米栂(ベイツガ)・スプルス・米ヒバ・米桧(ベイヒ)など

最近は欧米でも和モダンデザインやジャパンディ※インテリアの人気が高まっていることから、国産材の輸出量も増えています。(参考:林野庁|第1部 第3章 第1節 木材需給の動向

※ジャパンディ:ジャパニーズ(和風)とスカンディナビア(北欧)のデザインを融合させたインテリアのトレンド

吉野杉・吉野桧や木曽桧などブランド銘木が多く、日本国内だけではなく世界でも高値で取引されています。


白木を採用する際のデメリット・注意点

白木のデメリットと注意点

内装デザインを自然な雰囲気に仕上げたい場合に採用される白木ですが、取り扱う際に知っておいていただきたいデメリットがあります。

  • 材料の保管状況(温度・湿度)によって変形するリスクがある(反り・ねじれ・伸縮・木割れなど)
  • 摩耗キズがつきやすい(表面が保護されていないため)
  • 手垢などの汚れがつきやすい(表面が保護されていないため)
  • シミがつきやすい(水がこぼれただけで目立つ場合も)
  • 経年変色する(樹種問わず紫外線によって濃色化するものがほとんど)
  • 木目や色味が美しく良質な材料はコストが割高(希少な杢目の材料はまとまった量を入手するのは困難)
  • 屋外では使えない(屋外に使う場合は防腐や防虫、不燃処理された無垢材がおすすめ)


白木に加工される樹種の多くは柔らかく軽い特性を持つため、人の手に触れる部分へ採用すると経年とともに見た目が劣化するリスクがあり、耐久性は決して高くありません。

そのため、公共性の高い建物の内装へ採用する場合は、特に注意しましょう。


白木の寿命・経年変化・メンテナンス方法

白木の寿命・経年変化・メンテナンス方法

歴史的な神社仏閣の内装に使われている木材はほとんどが白木です。そのため、白木の寿命は100年越えとも言われています。

特に良質な国産桧材は、伐採されてから150〜200年かけて徐々に強度が増してその後減衰するものの、1000年後にようやく伐採時の強度に戻るというデータがあるほどです。(参考:木づかい.com

ただし、いくら耐用年数が長くても白木の経年変色は避けられません。

また、白木は水拭きすると水と汚れが一緒に染み込んでシミが残ったり、気をつけていても手の油分がついて後から手形が目立ったりするため、お手入れは乾拭きが基本です。

このように、施工時の色味やきれいさを保つためには、かなり慎重になる必要があります。


白木の魅力を活かした内装建材は「突板化粧板」がおすすめ

1947年創業恩加島木材の多彩な突板製品シリーズ

取り扱い方法や採用場所を検討する際に慎重にならざるを得ない白木の木材ですが「明るい木目をインテリアデザインに取り入れたい」という方も多いでしょう。

そこでおすすめするのが「突板化粧板」です。

ポイント
突板は天然原木を厚さ0.2〜0.3mmと薄いシート状にスライスした素材で、合板や不燃パネルなどの「基材」へ接着したものが「突板化粧板(突板化粧合板)」です。



突板は白木や無垢材と比較して以下のようなメリットがあります。

  • 温度や湿度の変化による変形リスクが低い(天然木部分が薄いため)
  • 材料を軽量化できて品質が安定するため、施工効率が上がる
  • 希少な樹種や高価な樹種でもリーズナブルな価格で採用できる
  • 広い面積の材料が必要な場合でも木目や色味を揃えやすい(1本の原木から採取できる表面積が広いため)
  • コストを抑えて産地を限定しやすい(国産材や地産材など)
  • 表面加工(UV塗装・日焼け防止塗装など)を施せるので、摩耗キズや汚れが付きにくい

突板の常備在庫は40以上の樹種、およそ1000束に上り、その豊富なストックから仕様やご要望に応じて一枚一枚丁寧に選定しております。

また、塗装も自社工場で行うため、浸透系・造膜系(ウレタン・UV)塗料を使った表面保護や、オリジナル色での着色ペイントなどデザインイメージや施工場所に合わせた加工が可能です。

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突板製品のラインナップは多岐に渡り、それぞれに白木の風合いを表現できる樹種を取り揃えています。

国産材・地域材など産地を限定した突板もございますので、ぜひ設計デザインへご採用ください。





まとめ

白木は天然木の魅力をフル活用できる木材ですが、採用する場所によってはキズや汚れ、変色が気になります。

またお手入れも乾拭きのみなので注意しましょう。

「白木の雰囲気を生かしつつ見た目が劣化しにくい材料を採用したい」方には、突板化粧板がおすすめです。

白木・無垢材と同様にナチュラルな木目や色味を活かせて、施工効率や品質安定性がアップします。

「統一性のある洗練されたデザインを実現させたい」「コストの高い樹種を採用したい」とお考えの方は、ぜひに一度恩加島木材の突板製品をご検討ください。