〈トレンドの“木の壁”〉デメリットと注意点を詳しく解説
住宅・商業施設など建物用途問わずトレンドなのが、「木の壁」、いわゆるウッドパネル仕上げの内装壁です。
しかし、デザインの観点からデザインに取り入れて、後から不具合が起きることも。
そこで、今回は「木の壁」のデメリットと注意点、その対策について詳しくお話しします。
「高品質のウッドインテリアに仕上げたい」「顧客満足度の高い内装デザインにしたい」という方は、是非参考にしてください。
●ウッドパネル仕上げを採用する際には、事前に知っておかなくてはいけないデメリットや注意点があり、クレームを防ぐためには事前に対策を取る必要があります。
●恩加島木材は、産地にこだわった良質な突板を用いて、高品質で多彩な突板製品をご提供しています。
Contents
建物用途問わず「ウッドパネル貼り」の壁がトレンド
ウッドパネル仕上げの壁は、板張り壁として古くから日本建築へ取り入れられています。
最近は、サスティナブルな自然由来の材料として注目されており、用途問わず様々な建築物へ採用されています。
意匠的な観点からも高級志向・本物志向・ナチュラル志向の方から支持されており、ビニルクロス張りが普及している現代においても、採用事例は増えているのです。
その理由は、いくつものメリットがあるから。
では、それぞれ見てみましょう。
調湿効果
無垢材には空気中の水分を吸収・放出する特性があるため、インテリアへ多く取り入れると、調湿効果が期待できます。
“木の香り”によるリラックス効果
主にマツやスギ、ヒノキなどの針葉樹に多く含まれる香り成分・フィトンチッドによって、脳前頭前野活動を鎮静化させ、血圧を下げる効果があることが分かっています。(参考:林野庁|木材は人にやさしい)
部分的な張替えが可能なメンテナンス性
ビニルクロスや塗り壁、塗装仕上げの壁は、同じ材料を使っても、補修部分が目立ちますが、ウッドパネルは目立ちにくいため、キズ・汚れがつきやすい場所にもおすすめです。
乾式工法による施工効率性アップ
ビニルクロスや塗り壁、塗装仕上げの壁は、工程ごとに複数回の乾燥期間(養生期間)が必要ですが、ウッドパネルを用いる場合は不要なので、工程を効率化できます。
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ウッドパネル貼り壁のデメリット・注意点と解決方法は?
「木の壁」にはいくつものメリットがありますが、一方で、採用する前に知っておかなくてはいけないデメリットや注意点があるのも事実です。
不具合などを事前に回避できる対策を踏まえなくてはいけません。
では、それぞれ詳しく見てみましょう。
コストが高い
ビニルクロスや塗装と比べると、壁仕上げに使われるウッドパネルは、価格が割高な点は否めません。
特に無垢材は、昨今のウッドショックによる価格高騰を受け、最大で1.5倍程度にまで値上がりしているものもあります。
ただし、価格高騰は木材に限らず、原油高により建築資材全般の値上がりも懸念されているのが現状です。
また、樹種によっては価格高騰が落ち着いているものもあるため、レパートリーが豊富なメーカーに相談することで、ご予算内に収められる可能性は十分あります。
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伸縮や反りなどの変形リスクがある
無垢材は施工した空間の温度・湿度環境によって、伸縮や反り、歪みなどの変形を起こしてしまう可能性があります。
公共施設においては温湿環境の変化が激しく、後からクレームに発展してしまうリスクを無視できません。
天然木をスライスした突板と、品質安定性が高い合板を張り合わせるため変形しにくく、不燃仕様・難燃仕様の認定を受けている商品もあります。
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施工効率が下がる可能性がある
無垢材は、樹種によって比重が異なるため、羽目板材に加工されても重いものは少なくありません。
施工面積の広い大型プロジェクトになればなるほど、施工効率が下がり工期が伸びてしまう可能性があります。
また、最大で「4×10(1219mm×3048mm)」のパネルも製作できるため、工期短縮を見込めます。
汚れやキズがつきやすい
メラミン化粧板などと比べると、木はどうしても汚れやキズがつきにくい点は否めません。
そのため、人の手が触れやすいスイッチ周りなどが黒ずんでしまう可能性があります。
「突板化粧板」の中には、耐汚性・耐キズ性に優れたものもありますので、ナチュラルな木目をきれいなまま維持できます。
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細かい装飾や納まりの加工がしにくい
無垢材は、細かい加工を加えれば加えるほど、“木割れ”を起こしてしまうリスクが高まります。
また、思い通りの形状にできたとしても、施工後の乾燥によってひび割れてしまう可能性も。
滑らかな曲線壁(R壁)を表現するのも至難の技です。
また、シート材として加工されたものを用いれば、複雑な形状や曲線の多い形状にも対応でき、様々な設計デザインに対応可能です。
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多量の材料を確保しにくい
工場生産のビニルクロスや塗料とは異なり、無垢材は同じ品質・風合い・色味・木目の材料を大量に入手することが難しい場合もあります。
特に、産地や樹種を限定すると、納期を待たなくてはいけないかもしれません。
そのため、大型商業施設やホテルなど、広い面積を同じ品質やデザインで仕上げたい場合におすすめです。
樹種の選択肢が限られる
無垢の羽目板材として加工され、尚且つ内装用建材として取り扱われている樹種は限られます。
特に、国産材となるとスギ・ヒノキなどの針葉樹が中心で、広葉樹の材料を作っているところはごくわずかです。
輸入材にしても、羽目板として提供されているものはごく一部。
けれども、外装材用の板材を使うと、納まりが悪く、肌触りも良くありません。
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圧迫感が増す
ウッドパネルを壁の仕上げにすると、明るい色が基調のビニルクロスや塗装と比べて、圧迫感が増したという方もいます。
確かに、濃い木目を全面に取り入れると、シックな印象になる代わりに空間が暗くなってしまうかもしれません。
アクセントウォールとして一部の壁のみにウッドパネルを取り入れる手法も人気です。
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ウッドパネル仕上げには“恩加島木材”の突板化粧板がおすすめ
私たち“恩加島木材”が皆様にご提供しているのは、天然木をスライスした突板を用いた化粧板などの内装建材です。
住宅はもちろん、内装制限のある商業施設・公共施設にも対応できるよう、不燃材を基材とした商品を取り揃えていますので、建物用途問わずご採用いただける点がポイント。
原料となる突板の選定、職人による貼り作業、特殊加工や塗装、在庫管理、出荷作業までの一連を、全て自社工場にて行っています。
また、産地を限定した国産材・地産材を積極的に用いて、日本の貴重な資源である“森林”、そして林業・製材業を守るために取り組んでおり、様々な施設へご採用いただいています。
香川県多度津町庁舎(香川県産材)
某百貨店 什器(大阪府産桧材)
阪急百貨店(大阪府産桧材)
新居浜商業高校 体育館(愛媛県産材)
京都女子大学(京都府内産桧材)
京都 某ホテル(京都府産材)
金沢サッカー場内装(石川県産材)
鳥取県立美術館(鳥取県産材)
岐阜県庁舎(岐阜県産桧材)
某企業工場(宮城県産杉材)
鳥取県立美術館(鳥取県産材利用)
無垢材の持つ温もりある風合いや本物の木目を残しつつ、品質安定性・施工性、コスト面にまで配慮し、豊富な樹種時からご要望に合った製品をご提案。
また、地場で育った樹木を建築の内装材として採用すれば、地域経済の発展に貢献できるほか、建物利用者の愛着が増し、その場所にあることの意義が高まるはずです。
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SDGs実現に向けたエコ建材は“恩加島木材”へご相談ください
サスティナブルな内装材をお探しの方にも、“突板化粧板”をおすすめします。
無垢材は施工時の含水率と時間が経過した状態の含水率の変動によって、反りや木割れが起きてしまうリスクは避けられません。
一方、突板化粧板は寸法安定性の高い合板などを基材にするため、施工性も高く湿度変化によって変形する心配が少ないのです。
私たち“恩加島木材工業”は、1947年に創業以来、突板製品専門メーカーとして時代の変化を見極めながら、国内に限らず世界中の銘木を使って、良質でバラエティに富んだ内装材を作り続けてきました。
突板の常備在庫はおよそ1000束に上り、その豊富なストックから、仕様やご要望に応じて一枚一枚丁寧に選定しています。
木の特性を熟知した“恩加島木材工業”が自信を持ってご提供する突板製品は、多くの住宅や公共施設にて採用されています。
内装の木質化は、今やカーボンニュートラルや脱炭素化の実現には欠かせません。
ウッドインテリアをご検討中の方は、ぜひ一度“恩加島木材工業”の製品をご覧ください。
間伐材の利用
森を豊かにするためには、適切な間伐が必要不可欠です。
ただし、間伐材をうまく活用しなくては林業の利益を生み出せません。
近年は、木製ガードレール、木製遮音壁、木製魚礁、木杭等や、バイオマス用燃料、コンクリート型枠などに活用されています。
さらに無駄なく使い切るために、弊社では、杉・桧の小径間伐材からスライスされた突板をバランスよく配置して美しい突板化粧板を製造。
森の活性化・林業の利益化向上・廃棄物の削減などの観点から、SDGs実現に向けた取り組みとして実施しています。
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人工突板の開発・製造
「人工突板」と聞くと、どうしても自然由来の素材を連想しにくいかもしれませんが、こちらも天然木材から作られた建材です。
間伐材や短期間で成長する植林樹木などの小径材を活用します。
植林から製材に適したサイズに成長するまで40〜50年程度かかる銘木とは異なり、短いサイクルで建築材料を生み出せます。
森林の木々をこまめに伐採・植林するサイクルは、森を健康に保つためにも非常に重要なポイントです。
サスティナビリティの高い建築物を目指す方は、ぜひ“豊かな森を守る”人工突板のご採用をご検討ください。
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自社工場での自然エネルギー活用
2023年10月(予定)より、自社工場へ太陽光発電システム(141kW)および蓄電池を導入し、再生可能エネルギーの創出や脱炭素化への貢献を目指します。
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“恩加島木材”の多彩な商品ラインナップ
恩加島木材では、高品質なだけではなく、様々な建物や納まり、デザインを実現できる多彩な商品を取り揃えています。
KDパネル
KDパネルは、台湾・KEDING社製の天然木化粧合板で、0.5mmの厚単板で木目の立体感を、特殊UV塗装で耐久性と抗菌性能を付与した今までに無い化粧合板です。
天然木本来の質感と、メラミン化粧板のような強度・施工性を兼ね備えています。
恩加島木材工業が自信をもって展開する日本初上陸のプロダクトです。
PANESSE(パネッセ)
天然木練付化粧板のシリーズで、基材によって「不燃ボード」「難燃ボード」「MDF化粧合板」「突板シート」「有孔パネル」「テクスチャーボード」と多彩なラインナップを実現。
樹種も40種類以上からお選びいただけますし、産出地を限定した地産材のご注文も承っております。
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リブパネル・ルーバー
最近トレンドのリブパネルやルーバーも、その他化粧板と同じ樹種で製造しております。
リブパネルは、もちろん天然木練付化粧板に貼り付けた仕様で、あらかじめ工場でパネル組みをしている高精度・省施工型の製品です。
ルーバーも同様で、精度の高い高意匠ルーバーとして人気商品となっています。
基材は木芯・不燃(ダイライト、エースライトなど)からアルミ押出成形品(※ルーバーのみ)まで対応しておりますので、内装制限のある建物にもご採用いただけます。
リブパネルはHPより規格書もダウンロードできますので、是非ご検討ください。
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まとめ|顧客満足度実現にはデメリットを解消できる材料選びが重要
トレンドである「木の壁」ですが、デザイン面でのメリットだけを見て設計デザインに取り入れると、引き渡した後にクレームにつながってしまうことも。
顧客に満足していただく建築物を実現させるためには、ウッドパネル張りのデメリットや注意点にも目を向け、事前に施主様へ説明したり材料選びを気を付けたりなどの配慮が欠かせません。
そこでおすすめするのが、弊社の主力商品である「天然木練付化粧板」です。
“恩加島木材”は長年培った経験と知識をもとに、みなさんの設計デザインをお手伝いさせていただいております。
製品は、天然木突板を使った化粧板やフローリング材、ルーバー、有孔ボードなど多岐にわたっているため、空間のトータルコーディネートも可能です。
「環境に配慮した製品を取り入れたい」「統一性のある洗練されたデザインを実現させたい」とお考えの方は、ぜひに一度恩加島木材の突板製品をご検討ください。
〈日本初〉大臣認定取得|恩加島木材の“不燃突板複合板”
建築基準法上で「特殊建築物」に指定される商業施設や宿泊施設などを建てる際に欠かせないのが、“不燃突板複合板”です。
天然木突板(厚さ0.2mm)に不燃材料である無機質不燃板(厚さ6・9mm)を貼り合わせた材料です。
しかし、今までの不燃突板化粧板には施工上の問題点がありました。
- 重い
- 割れやすい
- 高コスト
- ビスが効かない
それらの問題を解決したのが、「恩加島木材の不燃突板複合板」です。
天然木突板(厚さ0.2mm)+ 無機質不燃板「ダイライトFAL」(厚さ6mm)+ 特殊合板(厚さ9mm)で構成されているため、ビスが効いて割れません。また、軽量化されたため、施工効率もアップします。
※幅290mmまでは本実加工も可能です。
日本で初めて大臣認定を受けたため、安心して採用していただけます。
恩加島木材が現場の様々なご要望にお応えします
「プリントシート材の木目だと味気なく個性が出せない」「天然木を使用したいが無垢材だとコストが高くメンテナンスが不安」そんな時には、天然木突板を使っておしゃれで安らげる空間をデザインしてみませんか?
恩加島木材の歴史ある熟練技術で、デザイナー様や設計士様の疑問やご要望にお応えします。
随時、木材選定から各種オーダー加工に関するご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。