ナチュラルウッドインテリアには“突板製品”を。自由自在な設計・デザインが可能に
自然な木目を生かした「ナチュラルウッドインテリア」は、近年、住宅のみならず店舗やオフィスなどの公共施設でも積極的に取り入れられています。
多くの方は、「自然な木目=無垢材」というイメージを持たれているかもしれません。
しかし、その多くは“突板製品”によって表現されていることをご存知ですか?
そこで、今回は「ナチュラルウッドインテリア」の魅力についてや、突板製品をおすすめする理由について詳しく紹介します。
「温もりのあるインテリアデザインを実現させたい」「本物の“木”にこだわった材料を使いたい」そのようにお考えの方は、是非参考にしてください。
●突板製品なら、建物の用途やデザイン、予算に制限がある場合でも、安心してご採用いただけます。
●恩加島木材は、環境に配慮しつつ国内外から多数の高品質の天然木を仕入れ、常にお客様のニーズに応えられるよう努めております。
Contents
ナチュラルウッドインテリアの魅力とは?
ナチュラルウッドとは、まさに“自然のままの木目”を表し、木本来の風合いを生かしたインテリアを「ナチュラルウッドインテリア」と呼びます。
最近は、家具だけではなく板張り天井や板張り壁、ルーバー、リブパネルなど様々な方法でデザインに取り入れられています。
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では、なぜ多種多様な建築物にナチュラルウッドインテリアが採用されているのでしょうか。
ここでは、「心理的メリット」「身体的メリット」「健康的メリット」の3つに分けて詳しく解説します。
心理的なメリット
木の温もりが感じられるナチュラルウッドインテリアは、様々な理由でリラックス効果が得られると言われています。
森林総合研究所の調査によると、同じ木材をインテリアに使っていても、無塗装の場合と分厚い塗装を施した場合とでは、ストレスを示す数値が異なるという結果が出ています。(参考:林野庁|木材は人にやさしい)
また、檜など木材特有の香りは、脳前頭前野の活動が鎮静化し、リラックス効果を高める副交感神経活動を促すことも分かっており、木材が人間の心理にもたらす効果は大きいと言っても間違いではありません。
身体的なメリット
適度な柔らかさを持つナチュラルウッドは、床材に使えば足腰への負担を軽減できますし、壁材などに使えば、太陽光に含まれる紫外線を吸収し、反射光による目の負担を軽減してくれます。
また、木材は、音を適度に吸収し、人が心地よく感じるレベルにまで和らげる特性も持ち合わせているため、寝室や書斎などに取り入れると質の良い睡眠や集中できる環境を保つこともできるのです。
つまり、内装にナチュラルウッドを取り入れると、身体的ストレスも軽減でき、健康的で快適な時間が過ごせるようになります。
健康的なメリット
天然木材は、空気中の湿気を吸収したり放出したりする“調湿機能”を持っています。
そのため、内装に多くの木材を取り入れると、室内の湿度がちょうどよく保たれ、空気中に浮遊するウイルスの繁殖を減らしてくれますし、木の香りは、ダニの行動を抑制するということが分かっています。
実際に、文部科学省の行った調査によると、内装を木質化した校舎とそれほど木質化していない校舎でインフルエンザによる学級閉鎖の割合を比較すると、木質化した校舎の方が割合は半数程度に抑えられているという結果が出ました。(参考:文部科学省|木材利用の意義と効果)
建物用途を問わず“ナチュラルウッドインテリア”がトレンド
心理的・身体的・健康的なメリットのある「ナチュラルウッドインテリア」は、今まで主に住宅へ取り入れられることが多かったですが、最近は様々な公共施設にも採用されています。
きっかけは、平成22年の「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」制定です。
(※現在は「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」と名称が変わり、対象が公共施設だけではなく住宅にまで拡充されました。)
同法律の中では、国・自治体が率先して建物の木質化を進めることや、事業者や国民も積極的に木材を取り入れる努力をすることが定められました。
これによって、社会全体の意識が変わり、役所などの施設だけではなく、民間施設でも木質化が進んでいます。
オフィスの木質化
特に都市部で活動する企業を中心に、「顧客サービスの向上」「社員の労働環境改善」「環境問題解決への寄与」「CSRの取り組みアピール」を目的として、国産材を使った木質化が進んでいます。
医療施設・福祉施設の木質化
施設利用者への心理的効果や、快適な空間の確保を目的に、病院や高齢者介護施設などの木質化が進んでいます。特に、産婦人科やリハビリテーション科、緩和ケア施設などにおいては、自宅にいるような温かみと落ち着きを重視して、利用者の不安感を和らげる目的でナチュラルウッドインテリアが採用されているケースが多数あります。
教育施設の木質化
“木育”や、子供の快適な学習環境を整える目的で、学校や幼稚園などの教育施設も木質化が進んでいます。ナチュラルウッドインテリアに触れることで、五感が刺激され感性が広がったり、集中力が高まったりすると言われています。
(参考:文部科学省|木の学校づくり)
商業施設の木質化
施設利用者だけではなく、そこで働く人の快適な環境を保つ目的で、商業施設の木質化が進んでいます。平成17年からは、林野庁が主体で「ウッド・チェンジ活動」が行われており、それに賛同する企業は年々増加しています。
(参考:林野庁|木づかい運動でウッド・チェンジ!)
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ナチュラルウッドインテリアに“突板製品”がおすすめな7つの理由
「突板」とは、天然木を薄くスライスした素材で、それを基材と呼ばれる板材に貼り付けると「突板化粧板」となります。
基材の形状によって、リブパネルや有孔パネル、ルーバーなど様々な製品に加工ができます。
では、なぜナチュラルウッドインテリアにこれらの突板製品が適しているのか、その理由を紹介します。
理由① 寸法安定性が高い
無垢材はどうしても湿度や温度によって、収縮や変形を引き起こしてしまいますが、天然木部分が薄い突板製品の場合は、これらのリスクをかなり軽減できます。
そのため、材料の寸法が安定して、施工後の変質・変形も無垢材と比べると少ないです。
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理由② 施工容易性が高い
無垢材はその自然な風合いから多くの建物に採用されますが、重量が重くどうしても施工効率は落ちてしまいます。
一方、突板製品は基材に合板やMDFを使っているため、無垢材よりも格段に軽く、品質も安定しているため、施工が容易です。
特に大量の資材を使う中規模以上の建築現場では、大きなメリットとなるでしょう。
理由③ 内装制限にも対応できる
不特定多数の人が利用する施設を建築する場合、どうしても「内装制限」によって不燃認定や難燃認定を受けた材料でなければ使えません。
内装制限に該当する建物でナチュラルウッドインテリアを実現させたい場合、無垢材ですと使える場所や量が厳格に制限されます。
しかし、不燃認定・難燃認定を受けた突板製品なら、安心して採用いただけます。
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理由④ 多彩な樹種から選定できる
ナチュラルウッドインテリアでその印象を左右するのが、木目やカラーです。
そのため、設計デザインをする際に、樹種にこだわる方は少なくありません。
しかし、無垢材の場合はコストや数量、納期の問題で思うような樹種が選べない場合もあります。
一方、“恩加島木材”は、常時40樹種・400束以上の突板を在庫しており、多彩な木目・カラーの製品をご提供できます。
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理由⑤ 高品質な材料をリーズナブルに大量入手しやすい
良質な銘木は高級感がありとても魅力的ですが、希少価値が高いため市場では高値で取引され、大量入手することはとても困難です。
そのため、ホテルや商業施設など高品質な材料をまとまった数量揃えなくてはいけない場合、採用するのを躊躇してしまうでしょう。
突板製品なら、高品質で木目・カラーの揃った材料を大量入手しやすく、大規模施設でも統一感のあるデザインが実現できます。
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理由⑥ トータルコーディネイトがしやすい
無垢材ですと加工が難しい形状でも、突板製品なら実現可能です。
そのため、部位ごとに異なる材料を使ったとしても、木目や色味を揃えることができます。
ですから、統一感のあるインテリアデザインにしたい方は、ぜひ突板製品をご検討ください。
理由⑦ 環境負荷を軽減できる
近年、世界中で地球温暖化解決に向けた取り組みがなされている中、木材は他の材料よりも生産過程で発生する二酸化炭素量が少ない点が注目されています。
そのため、国も積極的な木材利用を進めており、輸送エネルギーの少ない「国産材利用」には特に力を入れています。
また、間伐材や成長の早い植林木の利用は、森の活性化につながるため、様々な建材メーカーが研究開発を進めています。
恩加島木材は、積極的に国産材・地産材(地域材)の突板を使っており、さらに間伐材・植林木を原料とした“人工突板”の開発をしている数少ない国内メーカーです。
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恩加島木材は高品質な突板製品を取り扱っています
私たち“恩加島木材工業”は、1947年に創業以来、突板製品専門メーカーとして時代の変化を見極めながら、国内に限らず世界中の銘木を使って、良質でバラエティに富んだ内装材を提供し続けてきました。
常備在庫はおよそ400束に上り、その豊富なストックから、仕様やご要望に応じて一枚一枚丁寧に突板を選定しています。
0.2mmという極薄にスライスされた突板は気温や湿度により、生き物のように大きく変化します。
その小さな変化を感じながら、熟練した職人が手作業でそれを貼り合わせていくのです。
貼り合わせた突板はその日の環境に合わせて、樹種ごとにプレス時間、温度、圧力を細かく調整し、高圧ホットプレス機で圧着し、化粧板などの製品となり、お客様の元へと届きます。
木の特性を熟知した“恩加島木材工業”が自信を持ってご提供する突板製品は、多くの住宅や公共施設にて採用されています。
内装の木質化は、今やカーボンニュートラルや脱炭素化の実現には欠かせないと言っても過言ではありません。
輸送過程での二酸化炭素排出量を大きく削減できる地産材(地域材)の取り扱いもございますので、ウッドインテリアをご検討中の方は、ぜひ一度“恩加島木材工業”の製品をご覧ください。
KDパネルとは
KDパネルは、台湾・KEDING社製の天然木化粧合板で、0.5mmの厚単板で木目の立体感を、特殊UV塗装で耐久性と抗菌性能を付与した今までに無い化粧合板です。
天然木本来の質感と、メラミン化粧板のような強度・施工性を兼ね備えています。
恩加島木材工業が自信をもって展開する日本初上陸のプロダクトです。
PANESSE(パネッセ)
天然木練付化粧板のシリーズで、基材によって「不燃ボード」「難燃ボード」「MDF化粧合板」「突板シート」「有孔パネル」「テクスチャーボード」と多彩なラインナップを実現。
樹種も40種類以上からお選びいただけますし、産出地を限定した地産材のご注文も承っております。
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リブパネル・ルーバー
最近トレンドのリブパネルやルーバーも、その他化粧板と同じ樹種で製造しております。
リブパネルは、もちろん天然木練付化粧板に貼り付けた仕様で、あらかじめ工場でパネル組みをしている高精度・省施工型の製品です。
ルーバーも同様で、精度の高い高意匠ルーバーとして人気商品となっています。
基材は木芯・不燃(ダイライト、エースライトなど)からアルミ押出成形品(※ルーバーのみ)まで対応しておりますので、内装制限のある建物にもご採用いただけます。
リブパネルはHPより規格書もダウンロードできますので、是非ご検討ください。
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用途を問わず様々な施設にご採用いただいております
恩加島木材の突板製品は、建物の用途を問わず様々な施設にご採用いただいております。
ホームページでは随時、施工事例や納入実績を紹介していますので、気になる方はぜひ併せてご覧ください。
恩加島木材の取り組みや今後の目標
私たち“恩加島木材”は、地球環境や森林維持のために様々な取り組みを行っております。
再生エネルギーの導入
自社工場への太陽光発電システムおよび蓄電池の導入を目指しています。
(2023年、本格導入予定)
持続可能な製品の開発製造
植林木を利用した突板の開発を進めています。
地産材の積極的利用
日本の貴重な資源である“森林”、そして林業・製材業を守るため、原産地を日本国内ならず地域を限定した樹種を積極的に取り扱っています。
香川県多度津町庁舎(香川県産材利用)
某百貨店 什器(大阪府内産桧利用)
新居浜商業高校 体育館(愛媛県産材利用)
京都女子大学(京都府内産桧利用)
京都 某ホテル(京都府内産利用)
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“WOOD COLLECTION 2023”に出展します
“恩加島木材工業”は、2023年1月に開催される「WOOD COLLECTION 2023」に出展します。
このイベントは、国産木材の普及や価値を見出してもらうことを目的とており、日本全国から集まった企業が、木材製品や技術の展示を行います。
「“木”を生かした設計・デザインをしたい」「木製品の最新情報やトレンドを知りたい」という方は、ぜひご来場ください。
〈関連ページ〉
WOOD COLLECTION 2023(公式ページ)
まとめ|ナチュラルウッドインテリアには“突板製品”を
ナチュラルウッドインテリアは、建物を利用してる人へ様々なメリットをもたらします。
また、国産材を使えば、建物の社会的意義を高め、ずっと愛される施設になるでしょう。
ただし、無垢材を使おうとしても、建物の用途や予算、設計デザインによって限界があります。
そこで“恩加島木材”がおすすめするのが、「突板製品」です。
“恩加島木材”は長年培った経験と知識をもとに、みなさんの設計デザインをお手伝いさせていただいております。
製品は、天然木突板を使った化粧板やフローリング材、ルーバー、有孔ボードなど多岐にわたっているため、空間のトータルコーディネートも可能です。
「環境に配慮した製品を取り入れたい」「統一性のある洗練されたデザインを実現させたい」とお考えの方は、ぜひに一度恩加島木材の突板製品をご検討ください。
〈日本初〉大臣認定取得|恩加島木材の“不燃突板複合板”
建築基準法上で「特殊建築物」に指定される商業施設や宿泊施設などを建てる際に欠かせないのが、“不燃突板複合板”です。
天然木突板(厚さ0.2mm)に不燃材料である無機質不燃板(厚さ6・9mm)を貼り合わせた材料です。
しかし、今までの不燃突板化粧板には施工上の問題点がありました。
- 重い
- 割れやすい
- 高コスト
- ビスが効かない
それらの問題を解決したのが、「恩加島木材の不燃突板複合板」です。
天然木突板(厚さ0.2mm)+ 無機質不燃板「ダイライトFAL」(厚さ6mm)+ 特殊合板(厚さ9mm)で構成されているため、ビスが効いて割れません。また、軽量化されたため、施工効率もアップします。
※幅290mmまでは本実加工も可能です。
日本で初めて大臣認定を受けたため、安心して採用していただけます。
恩加島木材が現場の様々なご要望にお応えします
「プリントシート材の木目だと味気なく個性が出せない」「天然木を使用したいが無垢材だとコストが高くメンテナンスが不安」そんな時には、天然木突板を使っておしゃれで安らげる空間をデザインしてみませんか?
恩加島木材の歴史ある熟練技術で、デザイナー様や設計士様の疑問やご要望にお応えします。
随時、木材選定から各種オーダー加工に関するご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
〈関連ページ〉
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