ウレタン塗装・UV塗装・ラッカー塗装・オイル塗装… 各種木材塗装の違いは?抗ウイルス塗装についても解説
木材の表面は、そのままの状態ですとすぐに汚れやキズがついてしまいます。
そこで、建材に用いられる木材は、一般的には表面保護や着色を目的として塗装が施されています。
ただし、「塗装」と言ってもその性質は千差万別です。
そこで、今回はウレタン塗装やUV塗装、ラッカー塗装、オイル塗装など各種塗装の違いは、メリット・デメリットについて解説します。
最近話題の抗ウイルス塗装についても紹介しますので、ぜひ材料選びの参考にしてください。
● 耐久性・耐水性を重視するなら、「UV塗装」がおすすめ。
● 公共施設など安心できる空間づくりをしたい場合には、「抗ウイルス塗装」もおすすめ。
Contents
木材塗装の目的とは?それぞれの特徴やメリット・デメリットは?
木材塗装の目的は「表面の保護」と「意匠的な着色」です。
しかし、塗料の種類によって特徴やメリット・デメリットは異なるため、材料を選ぶ際にはそちらについても十分考慮しなくてはいけません。
主な塗装の種類は、以下の4種類です。
- ウレタン塗装
- UV塗装
- ラッカー塗装
- オイル塗装
では、それぞれ詳しく解説していきます。
ウレタン塗装
ウレタン塗装とは、ウレタン樹脂が含まれた塗料を使う方法で、密着力が高く厚みのある塗膜が表面に出来上がるため、摩耗キズなどから木材を保護できます。
また、樹脂系塗料であるため、、耐水性が高く、木材の伸縮などにもある程度追従できる点もメリットです。水回りや人がよく触れる場所、外部の塗装に適しています。
美しい艶も特徴で、材料によって10分艶から艶消し(マット仕上げ)まで段階があるため、デザインに応じて材料の選択肢があることも魅力です。ただし、塗膜が分厚いため、天然木の持つ繊細な凹凸感などは表現できません。
ラッカー塗装
ラッカー塗装とは、樹脂系の原料をアルコールやシンナーなどの揮発性有機化合物(溶剤)に溶かした塗料を用いた方法です。
溶剤が揮発することで表面に薄い塗膜を作ります。
塗膜が薄いため、木本来の風合いが活かせます。
ただし、その分耐久性は低く、水や熱にも強くはありません。また、近年は揮発性有機化合物(VOC)は大気汚染の原因とされ、国でその排出基準が厳しく定められています。
ですから、環境汚染を抑制する目的や、施工者の健康被害を防ぐ目的から、ラッカー塗装はあまり用いられません。
オイル塗装(含浸透型塗装)
オイル塗装は、植物性オイルやワックスを主原料とした塗料を用いる方法です。
オイルステインや含浸透型塗装とも呼ばれます。
塗膜は形成せずに、木材に塗料を染み込ませることで着色するため、木目を生かせるだけではなく、木本来の触り心地を維持でき、調湿機能も発揮できます。
ただし、表面に塗膜を形成しないため、汚れやキズの防止にはならず、耐水性もありません。また、定期的な再塗装などのメンテナンスも必須です。
オイル塗装は、メンテナンスを繰り返すことで自然と“味”が出てくるため、長い期間木を「育てる」楽しさがあります。ですから、表面の保護能力はないものの、ナチュラル志向の方や、自然な風合いを残したい方などから絶大な支持を受けています。
UV塗装
木材の表面に専用塗料を塗り、そこに紫外線を照射することで硬化させる方法です。
ウレタン塗装と比べると短時間で硬化するため、塗膜を分厚く高耐久にできます。
また、耐水性・耐汚性・耐熱性に優れているため、カウンターやテーブル、フローリングなど様々な場所に用いられます。
クリア塗装も可能なので、木目を生かした仕上がりにもできます。
そして、樹脂系塗料とは異なり硬化する際にCO2が出ず、大気汚染の原因となるシンナーなどの揮発性有機化合物(VOC)を含まないため、環境配慮型塗料としても注目されています。
ただし、UV塗装をするには高コストの設備が必要なので、少量のみを塗装することは困難です。
また、一度硬化した塗料を剥がすことが難しいため、万が一キズなどが付いた場合に補修が難しいという注意点があります。
新型コロナ感染拡大で注目の「抗ウイルス塗装」とは?
抗ウイルスとは、表面についたウイルスを不活性化させて感染する力を奪うことを言います。
ですから、一般家庭だけでなく、 公共施設などの不特定多数の人が利用する場所で用いられています。
似た言葉に「抗菌」がありますが、こちらは菌の増殖力を抑制する目的なので、少々意味合いは異なります。最近では、よく手が触れるドアやカウンター、手すりなどに抗ウイルス塗装を施した商品が増えています。
恩加島木材の抗ウイルス塗装はSIAA認定済み
抗菌や抗ウイルスを謳っている製品は数多くありますが、その性能の安全性を判断するために参考となるのが、SIAAマークです。
「抗菌性(抗ウイルス性・防カビ性)」「安全性」「適切な表示」これら3つの基準をクリアした製品のみが登録されるため、SIAAの認定を受けているかどうかは安心できる材料選びの重要なポイントとされています。(参考:一般社団法人 抗菌製品技術協議会|SIAAとは)
私たち恩加島木材の抗ウイルス塗装製品も、もれなくSIAAマークの認定を受けております。
ですから、住宅はもちろん、学校や病院、商業施設などの多岐にわたる公共施設において、安心して採用していただけます。
利用者が安心して使える施設づくりを検討している方は、ぜひご検討ください。
〈関連ページ〉
恩加島木材の抗ウイルス塗料対象製品については、下記ページをご覧ください。
恩加島木材工業株式会社|製品案内|PANESSE(パネッセ)
UV塗装+天然木化粧板なら「KDパネル」
塗装は、表現したい風合いや耐久性の有無によって、いくつかの種類があります。
その中でも高耐久・高耐水なのが「UV塗装」です。
安定した品質が確保でき、防汚・防キズにも高い効果があるため、住宅や公共施設におすすめです。
私たち恩加島木材は、UV塗装を施した天然木化粧板「KDパネル」の国内唯一の販売代理店です。
KDパネルは世界各国で販売・施工されているため、大量生産が可能でUV塗装も安価で実現できます。
KDパネルとは
KDパネルは、台湾・KEDING社製の天然木化粧合板です。
0.5mmの厚単板で木目の立体感を、特殊UV塗装で耐久性と抗菌性能を付与した今までに無い化粧合板です。
天然木本来の質感と、メラミン化粧板のような強度・施工性を兼ね備えています。
突板にこだわり70年の恩加島木材工業が自信をもって展開する日本初上陸のプロダクトです。
12樹種・44バリエーションもの豊富なカラー、高強度のUV抗菌塗装、そして表面材には突板としては厚めの0.5mmの天然木を使用しているため、無垢材を思わせるような自然な質感を持ちます。
また、当社では常時在庫を保有しているため、急な納期にも対応可能です。
恩加島木材なら豊富な樹種と各種塗装の組み合わせでご希望を形に
いくら良質の木材やパネル材を使用しても、表面の塗装次第でその与える印象は大きく変わってしまいます。
私たち恩加島木材は、1947年(昭和22年)創業から培ったネットワークを駆使して、国内外から高品質の突板を仕入れ、熟練した技術を駆使して、ウレタン塗装やUV塗装、オイル塗装、抗ウイルス塗装までを、全て自社設備で行なっております。
ですから、様々なデザインに合わせたありとあらゆる製品をご提供できます。
木目や微妙な色合い、天然木の産地などにこだわりたい場合には、ぜひ当社へお任せください。
豊富な在庫からの最も適した突板の選定や、デザインに合わしたパネル割りの提案など、お客様のイメージする空間づくりをチーム一丸となってお手伝いさせていただきます。
〈関連ページ〉
恩加島木材工業株式会社|恩加島木材のこだわり
まとめ|用途やイメージに合わせて塗装方法を選びましょう
木材の表面塗装は、耐久性や耐水性、耐火性などの機能をプラスするためだけではなく、木目の印象も大きく左右します。
ですから、空間の用途やデザインによって、木材だけではなく塗装にもこだわってみましょう。
特に汚れやキズが付きやすい場所には、塗膜が硬い「UV塗装」がおすすめです。
現場塗装ではなく、工場で専用機材を使って塗装するため、品質にムラがなく、施工後も長く美しい状態を保てます。
また、特に手に触れやすい場所には「抗ウイルス塗装」を施した製品がおすすめです。
当社製品では、天然木突板を使った化粧板やフローリング材、ルーバー、有孔ボードなど多岐にわたっているため、空間のトータルコーディネートも可能です。統一性のある洗練されたデザインをご希望の際には、ぜひに一度恩加島木材の突板製品をご検討ください。
〈関連ページ〉
当社の納入実績は下記ページをご覧ください。
恩加島木材工業株式会社|納入実績
恩加島木材が現場の様々なご要望にお応えします
「プリントシート材の木目だと味気なく個性が出せない」「天然木を使用したいが無垢材だとコストが高くメンテナンスが不安」そんな時には、天然木突板を使っておしゃれで安らげる空間をデザインしてみませんか?
恩加島木材の歴史ある熟練技術で、デザイナー様や設計士様の疑問や要望にお応えします。
随時、木材選定から各種オーダー加工に関するご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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